日本リアルオプション学会

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設立趣意書

リアルオプションの視点と手法は、不確実な将来の可能性に、新しい価値認識をもたらし、有用な行動指針を与えます。それは、不確実性に満ちた投資には小さな価値しか認めなかった伝統的な経済論理に対して、リスクに直面しての意思決定に、正しい価値づけの仕方を示し、価値創造の戦略形成に新しい力を与えています。また、技術開発の投資、ライセンス、契約や権利など、当面はなんら便益をもたらさないが、将来なんらかのきっかけで価値をもたらすかも知れないような知的財産や無形資産の価値評価にも、リアルオプションの概念枠組みは、適正なモデルと手法を提示します。企業間の提携やM&Aの評価にあたっても、不透明な未来に向けての価値と戦略の問題が、その中心にあります。

現代社会は、物中心から情報・知識中心へと移行するなか、不確実性や種々のリスクを扱う新しい契約のデザインや商品の開発と、それらを取引できる競争市場の創出と発展を待っております。そのような市場で、諸資源が有効に還流できるように、豊かな価値創造が促進されるように、競争のルールづくりや、新しい資産価値概念の共有など、会計や監査の制度にも、革新が待たれております。取得原価主義から時価主義への流れのなか、各種リスク資産、権利資産、契約資産などを価値評価する新しい概念枠組みの共有が望まれます。

企業や機関レベルでの意思決定や戦略投資にあって、またさらには、公共レベルでのハードなあるいはソフトなインフラストラクチャーの構築や、そのためのPFI事業の策定と遂行にあたっても、モラル・ハザードが介入しない、創造活力のある契約組織とガバナンスのデザインは重要です。産業社会は、リスクと価値をめぐっての論理、コンセンサス、共有知識の形成を必要としています。それらをともに探求し、より豊かな知識資産を築くために、専門横断的に、今日までに築かれてきた理工学、経済学、経営・ファイナンスなどの知識と知恵を持ちあい、また、研究者と実務家が、ともに啓発し、相乗していく集まり(association)の形成は、意義深いと思われます。

現在、価値の評価と創造、リスクへの対応と挑戦、戦略の問題にとりくんでいる研究者、投資家、経営実務者は、多岐にわたる分野と領域にわたって、活躍しています。専門領域横断的な交流を通して、各領域のフロンティアを広げ、また、新しい時代へむけての有効なパラダイムを、ともに、探検・開拓する機会にしたいと思います。

 

2006年設立

設立:日本リアルオプション学会は2006年7月28日に設立

横幹連合 横断型基幹科学技術研究団体連合 加入

特許法第30条等(新規性の喪失の例外)の適用:特許法第30条1項の規定に基づく学術団体として、2006年12月28日特許庁に承認されました。

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